【臨床心理士が解説!】学校に行けない子どもたちへのカウンセリングって?

心理系コラム

不登校とは、学校に通わないことを指す言葉です。不登校の理由は様々であり、学校への不満やストレス、学習困難、いじめなどが挙げられます。不登校の影響は個人によって異なりますが、社会的な孤立や学力の低下などの問題を引き起こす可能性があります。

不登校の子どもたちに対して、どうしてカウンセリングが効果があると言われているのかについてお話ししようと思います。

近年の不登校数は増加

令和4年度の不登校数は、小・中学校において299,048人(前年度244,940人)であり、前年度から約5万人増え、割合でいうと22.1%増加となっており、統計上過去最多と言われています。

令和2年からのコロナ感染症流行もあり、休校、行事の中止、オンライン授業が導入され、通常の学校生活を送ることが出来なかったことも、要因の一つと考えられています。

島根県内の令和4年度、小・中学校の不登校数は1,911人で、前年度より383人増加しており、4年連続で過去最多を記録しています。また、千人辺りの人数としては、ワースト3位となっており、県内では不登校が多い状態と考えられます。

不登校への対応は個別ニーズに応じる

不登校の対応策としては、家庭や学校、専門の支援機関などが連携して支援プランを作成することが重要です。個別のニーズや状況に応じて、学習支援やカウンセリング、社会的なつながりの構築などのサポートが大切です。

不登校の対応には時間がかかる場合も多くありますが、適切な支援を受けることで、本人の意欲や学習環境の改善により、問題解決や自己成長の道が開けることもあります。

不登校の子どもたちは自己肯定感を低めやすい

不登校の子供たちはそれぞれに悩みや課題があり、学校に行きにくい理由も様々です。しかし、共通して「自己肯定感の低さ」があると思います。

自己肯定感とは、自分自身に対する肯定的な評価や自信の感じ方のことを指します。自分を受け入れることや自分に価値を見出すことも含まれます。

元来の性格的に自信を持ちにくい気質の子もいますし、育ってきた環境や今までの経験で自信を持てなくなってしまった子どもたちも居ます。そして、不登校によって更に自己肯定感を低めてしまい、悪循環となるケースが多いと考えます。

カウンセリングで自己肯定感を高める

不登校の子供たちの自己肯定感を高めるために、カウンセリングでは話をしたり、表現することを通して、

「自分らしさを見つけること」

「自分の良いところに目を向けること」

「人と違う自分を受け入れること」

すなわち自己価値の探求や自己受容の促進が行われます。子供たちが自分自身を受け入れ、自信を持つことで、学校への不安を軽減し、積極的に参加する意欲を養うことができます。

不登校の子どもたちの目指すゴールは”学校に通うこと”だけではなく、”自身を認め、人や社会と繋がって生きること”だと考えています。

カウンセリングで居場所づくり

子どもたちの多くは、学校と家で過ごす時間が大半です。大人であれば、職場と家以外でも、趣味の仲間や友達がいて、それぞれのコミュニティで支えられています。

子どもたちの中でも、習い事をしている子は別のコミュニティがあり、学校の友達、家族とも違った交友関係やつながりを持つ経験はとても良いです。

カウンセリングもその一つになり得ると考えています。子どもと一対一でじっくり向き合ってくれる時間というのは、案外日常生活では少ないものです。第三者であるからこそ、話せることがあったり、見せる顔があると思うのです。

くらしま心の相談室は、そういった子どもたちの居場所となれる相談室です。不登校のお悩み、ご相談を受け付けております。

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